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zoom RSS 中国の映画はなかなかすごいことになってる。NHKスペシャル「チャイナパワー」 の1

<<   作成日時 : 2009/11/25 13:13   >>

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民放が番組の質を落とす中、NHKの存在感は増すばかり。特にNHKスペシャルの充実ぶりには感心させられる。うちでは長らく受信料を引き落としできちんと払っているが、NHKスペシャルのクオリティを維持してくれるなら文句はない。

今回の番組がどの程度客観性が保たれているかについては今後の評価を待つしかない。踏み込んだ取材で始めて聞くような話も多く、知見で優る識者自体そんなに多くないだろう。

実際「チャイナパワー」も民放にはとても真似できそうにない。独自の取材力で描かれる中国の成長ぶりは大した迫力だ。すごい勢いにぼーっとしてしまった。

中国共産党は国策として戦略的に中国文化の輸出に力を入れているようだ。世界でのヘゲモニーを得るには先ず文化からということだろう。

これは戦後のアメリカ文化を口を開けて受け入れ、半ば属国のような地位を自ら望んだ日本の姿を思い浮かべればその意図するところは想像できる。いや、もっと言えば隣でそんな日本を見ていたからこそ文化を浸透させることの重要性を確信したのかもしれない。その文化戦略の中核に映画を据えているということのようだ。

そうした国の戦略に応じて北京で次々生み出される大作映画。それらは中国文化の影響が大きい東南アジア諸国だけでなく欧米にも輸出されヒットを続けている。中国が経済的にも世界に影響力を増すのと並行して中国映画産業のマーケットは拡大を続ける。近いうちにその規模、質でハリウッドを超えるだろうとさえ予測されているようだ。

それを裏付けるように、番組で取材していた大作映画の撮影現場では、ハリウッドで成功した俳優、監督が活躍している。正月に封切られる「十月圍城」を撮影中のピーター・チャン監督が北京に帰った理由は、これから映画の中心がハリウッドから中国に移ると考えたからだという。

ハリウッドを超えるべく拠点となる施設も既に用意されている。北京に作られた国家映画デジタル制作基地は敷地面積15万平米。16の巨大スタジオ、ホテル。計画ではさらに数倍に拡張されるという。一番大きいスタジオはなんと5000平米! 5000平米ってことは、、100メートル×50メートル! そこに最新設備が潤沢に用意されている。

ググってみると、戦前にあった帝国キネマ長瀬撮影所(東大阪市)には3000uのステージが二棟あり、東洋のハリウッドと呼ばれていたらしい。おそらくそれが最大だろう。撮影所そのものの広さでは、日活調布撮影所が99171uあった。
いずれにしろ「国家映画デジタル制作基地」のスケールはそれらを大きく超えている。もう日本が太刀打ちできるレベルではなさそうだ。そしてその巨大スタジオが既にびっしり埋まっているという。

あきれるような拡大へのエネルギーを生むのは、共産党の独裁的政治体制故の高効率も無視できないが、同時に民族のアグレッシブな遺伝子でもあるだろう。日本人の気質とはやはりあまりにも違うと感じる。

ただし、現時点の中国の大作映画には個人的にあまり魅力を感じない。こけおどし的でもあるし、実際「売れればいい、面白ければいい。」と公言してもいる。
検閲の存在もある。まるっきりの天国というわけではなさそうだ。本物の才能を惹きつけるにはお金だけでは不十分だろう。モブシーンとアクションばかりではそのうち飽きられる。思想的に偏った表現への不満も出てくるだろう。

日本がアメリカ文化を無批判に受け入れたのには彼らの謳う「自由」への憧れもあった。中国映画産業の急成長にかげりが見えたとき、もしかして彼らは表現の自由を手に入れることもありうるのだろうか。ありうるとしたら、そのほうがより脅威なのかもしれない。

仮にいくらかの制約が残ったとしても、その中でも十分に見応えのある映画を生み出すようになるだろうと予感させる場面もあった。
ピーター・チャン監督の打ち合わせの様子が何度か映し出された。撮影スタッフや宣伝戦略を練るテレビ局員たち。彼らの服装は洗練されていた。中国臭さはみじんもない。Tシャツにキャップが自然に板についている。いかにもかっこよく見せようと頑張っているのではなく、「できそうな感じ」があった。そのことが中国の変化と実力を端的に現している気がした。もう、思ってる中国とぜんぜんちゃうよ。


日本映画は数こそたくさん作られている。ユニークな面白さがある。映画通が喜ぶ映画には事欠かないのかもしれない。個人的に好きな映画はたくさんある。しかし、それだけでは産業として生き残ることはおそらく難しいだろう。
表現としての価値+世界をマーケットに売れる映画。この難しい解を求めなければいけないはずだ。


それにしても、中国のダイナミズムを前にすると、日本の現状はあまりに頼りなく映る。
作ってみたものの何をしていいか手をこまねいている日本の国家戦略室。
ばらまき意外に何も提示できない経済施策。
をーい。

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